わーい、いよいよ新年ですね! 今年も沢山の演劇に触れることができました。
自分はもう、舞台に立つことは無いだろうとも思っていたのですが、友人たちと演劇を企画することもできました。
今年の前半は、小説で佳作をいただくこともできましたし、アルバイトに追われながらも充実した日々だったと感じています。
さて、12月28日、29日にあったand C2 vol.3 ~TEAM・C2シンドロームプロデュース公演の感想を最後に一年を締めくくらせていただこうかと思います。
自分が書いたブログの一記事目も C2 さんとの公演でした。色んなことを教えていただいて、今もお世話になりっぱなしで、本当に素晴らしい劇団さんです。ありがとうございます。
さて、今回記事にするのは個人的な感想文と、公演関係者に向けたファンレターとなります。
公演を御観覧していない方や、個人の感想なんか興味ねぇよ! という方はブラウザバック推奨です。
劇団紹介
今回はキミトジャグジーさんとのコラボ企画公演でした!
実はVol.1のTEAM・虹色の箱舟さんとのコラボの時も、私は見に行っていました。
その時に出会った「獄中の獄」という脚本が、もう本当に大好きで、今回また見ることができて本当にうれしかったです。
獄中の獄、どこかで脚本を読めたりしますかね……?
もし読めるようになったら、自分でもやってみたいなと感じますね
TEAM・C2 シンドローム
茨城県で活動している演劇劇団です。
いつも舞台道具や照明設備等をすごく凝って舞台が作られています。
舞台の使い方やシリアスな演技を学ぶのに、いつも勉強させていただいています。ありがとうございます。
キミトジャグジー
水戸を中心に活動している劇団さんです。
お恥ずかしながら、実は見に行くのが初めてでした(アルバイトでどうしても日程が合わないことが多く、歯がゆい思いです)
舞台を見る前は宣伝やファンサービスに力を入れているな、と感じていた劇団さんでした。
どのビラも、目を惹くほど素敵で、かっこいいものから可愛いものまで、見る人の心を掴んでくるなと。だからこそ、いけないと悔しくて仕方なかったです。
公演感想
ここからは脚本や話のネタバレを含みますから、今後and C2 公演を見に行かれる予定のある方はご注意ください。
私が見た公演は12月29日15:00~の公演です。見た順番で感想を書かせていただきます。
獄中の獄
待ってました!! キミジャグさんが演じる「獄中の獄」!!!!
役者の違いで、ここまで話の印象が変わるの、すごい~~!!! と大興奮で見てました。
というのも、虹色の箱舟さんの時の演劇は役者が二人とも男性同士。
キミジャグさんが演じる公演では相棒役の方が女性でした。
性別が変わることで、役にまた別の物語が生まれていく――面白い試みでした。
男性同士の時、相棒の方は意気地なしで、犯罪を犯してしまった意識や捕まるかもしれないという怯えから自首してしまうんです。
ところが相棒役が女性になると、男性から逃げるために自首をしたようにも見える……多分(記憶違いでなければ)追加シーンだと思うのですが、女性は男性からDVを受けていたんですね。
音響に流れる子どもの声は、被害者の腹にいた胎児と、DVによって流されてしまった胎児とどちらなんでしょう。
とにかく、同じ脚本でここまで、印象が変わって、深みが増すなんて! という気持ちでした。
一層この脚本が好きになりましたね……。
何が一番好きなシーンだった買って首藤大亮さんが、相棒の座っていた椅子に指をトントンって叩くシーンが気持ちよくてですね。指が、エロい!!! ずるい!!!!
暴力的で、短気な、どうしようもないクズな男の人なのに、何処か妖艶で人を惹きつけてくる動きをするんですよね。現実にこんな人がいたら多分騙されるんだろうなぁ……。
かえりみち
こちらも虹色の箱舟さんコラボ公演で上演されていた作品でした。
その時は風ノ街所属の白米さんが恋人役を演じていましたね。
こちらも印象が変わりますね。白米さんの時は、田山さん演じる上司役は、白米さんの親族のような印象が強かったです。叔父さんとか、身内の、頼りになる大人、といった印象でした。
一方でイサカさんが恋人役を演じると、上司が頼れる友人として、人生の先駆者として印象づいていきます。
役者が変わると物語だけでなく、相手の印象が変わるんだな、と勉強になりました。
この脚本は他の作品に比べると穏やかで、淡々と真実がわかっていく面白みがあります。
座っているだけの演技ってすごく難しいんですよね。ずっと座っているだけだと見栄えがしなくなってしまうし、でも立ち上がったりできるわけではないし……イサカさんの演技、足が動いたり、手が動いたりで、ああ、落ち着けないんだな、落ち着こうとしてるんだな、と感じて苦しくなりました……。
かけていく女
山口里美さんの演技がもう気持ちよすぎて大好きです。多分今回の公演で一番好きな役者さんでした。
動いてる量が他の役者よりずっとずっと多いのに、無駄な動きがないんですよね。
一つ一つでしっかり笑わせてくる。 役が抱く感情の上がり下がりで動き方の類似性を持たせているから、見ていてくどくない。素早く動いたと思ったら、ピタッと止まって、ポーズをしっかりとる。笑い処をわかりやすくしているのも好感触でした。
かけていく女は「駆けていく」と「欠けていく」の洒落が聞いていたんですね。
「欠けていく」だと思っていたので、終盤の編集者台詞の落とし方はとても素敵でした。
彼女はこれから、仕事の合間に自分の作品を手掛けていくのでしょうね。
と、安心させておいて、妖艶なシーンで終わらせてくるの狡いですよ……。
狂気的でしたね……まさかナイフ刺してくると思わなかったのでびっくりしました……!!!!
公演後に気が付いたんですけど、ネネ子さんと先生、獄中の獄に出てた方ですね……道理で、妖艶で狂気に充ちた演技が、刺さるわけです。
君の右手
うわーーーーーーーーー!!!!
うるッと来ました。くやしい”い”い”い”い”い”い”!!!!
どうしようもない感想なんですけど、彼氏さんは手を染めないでほしかった……。
刑事さんが、出てくるところ。死んじゃった彼女さんが明るく振る舞おうとして、刑事さんを呼ぶところ。ほんとうにどうしようもなくて、苦しかったです。
田中麻鈴さん、無理して明るく振る舞うような、二つの対極にある感情を両立させる演技が上手すぎて感服です。アルバイトがあったので、全力で上向いて涙流れるの我慢しましたよ。アイシャドウが崩れちゃうので(コンビニで確認したらアイライン消えてました)
身長差が大きいのも苦しかった~~~~!!!!
彼氏さんは、15年で一人で大きくなってしまって、二人で抱き合った時にその身長差が時間の違いを物語ってくるところが辛すぎます。
柏さんが泣きそうになってるの見ると、私も泣きそうになる……私の席からは田中さんの顔がよく見えなかったんですが、それがまた、苦しくなってくるというか、いい席で見てしまったなと思います。
これ多分、反対側の席に座っていたら、田中さんの演技見て、また違う視点でこの物語に浸れたんだろうなぁと思いました。二回は見たかった。
私の席から見ると、柏さんの顔がよく見えるので、彼氏さんの感情に強く共感してしまうんですよね……つまり別の席に座っていたら、彼女さんの感情に共感していたということで、二回見たかった……!!!!!!
まとめ
年の最後に素晴らしい演劇が見られてよかった……!
一方で、自分が演出した時にこんなに素晴らしい演劇に出来るかな、と胸が詰まる思いです。
勉強できることばっかりで、演劇を楽しみに行っているのに、こんなに学ばせていただいていいんですか、しかも楽しませていただいていいんですか、というきもちです。
素晴らしい演劇をありがとうございました。どうぞ、良いお年をお迎えください!
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