今回は日立市弁天町にて行われた SOUNDBAG THEATER ~ THE 朗読~を鑑賞してきました。
私が鑑賞しましたのは、2月3日土曜14:00から行われた回です。
高校時代に一度だけ朗読に参加させていただいた私ですが、観客側で朗読を見るのは初めてでドキドキしました!
参加団体さんは演劇ユニット チーム無印様、演劇集団☆ハジメ様、そして茨城大学演劇研究会様です。
演劇ユニット チーム無印のプロデュース講演であり、日立駅から徒歩13分の距離にあるSOUNDBAG caféにて開催されました。
拙い文章でありますが、精いっぱい感想を書かせていただきます。
ぜひ読んでいただけたら幸いです。
SOUNDBAG café
日立市弁天町1-10-12 2F
日立駅より、10分ほど歩いた場所にあります。
カフェのコンセプトは演劇を「気軽に演れる」「気軽に観れる」場所とのこと。
会場入って右手には客席、左手には照明に照らされた舞台があり、客席正面はバーカウンターとなっていました(写真が取れなかったので、ご想像でお願いいたします)
SOUNDBAG cafe のHPはこちら → https://www.hitachipm.com/soundbagcafe/
この後は観覧順に、劇団の解説と感想を失礼いたします。
SOUNDBAG THEATER ~ THE 朗読~ 感想
前売りチケットで1500円。ドリンクチケットで芋焼酎をストレートで嗜みながら朗読鑑賞。
こんなに幸せで気持ちの良いことは無いですね~!
演劇集団☆ハジメ
最初に舞台に登場いたしましたのは演劇集団☆ハジメのお二人。
私が今回観たのは、宮沢賢治作「注文の多い料理店」でした。
文学作品が好きだったので、もちろん、宮沢賢治のこの作品も私は大好きです。
どんなふうに読まれるのかなと、パンフレットを見ながらワクワクしていました。
お二人の朗読は読む速度や声のトーンなどバランスが取れていて素敵でした。
本当に丁度いい速度、間の開け方と言った感じで、宮沢賢治の童話としての想像が膨らみます。
お話の説明文(セリフ出ない文章)を読まれていた方のお声が本当に好きでしたね。
説明文を読んでいるときは、真っ直ぐと情景の思い浮かべることのできる声。
かと思いきや、台詞では衛兵とヤマネコの声がコミカルに表現されていました。
丁度良い高さで響く声に合わせるように、もう一方のお声が今度は力強く聞こえてきました。
こちらの方は台詞を中心に読まれていましたが、台詞とキャラクターの声がぴったり!
まるで本当に宮沢賢治の作品から出てきたようです。
演劇集団☆ハジメ さんのHPはこちら → 演劇集団☆ハジメ ホームページ (fc2.com)
茨城大学演劇研究会
可愛い後輩たちなので、贔屓目な感想になります。
豊島与志雄の文学は読んだことがなかったので、本当に初見。
聞き進めていくと、ストーリーのラストはわかりやすく書かれているようでした。
心配するお爺さんと豪胆な主人公、隣国に自慢する王様など、ありがちなお話の一つのようです。
演者さんの表現によってエンドの捉え方が大きく変わる、朗読としては難しくもおもしろいお話だったと思います。
神話のような世界観に合う、凛とした声が響いていました。
お爺さんの台詞では声色を変え、説明文では淡々と。
説明文を唱える声は女性特有の声で柔らかさがありました。
主人公の男性を表す逞しさ、力強さも芯にあり。
話の結末は、読む人間によって、ハッピーエンドともバッドエンドとも、聞こえるお話でありました。
読者に感想を任せるように、最後まで黎明な表現でしたので、朗読後も思案を巡らせることができました。
読んでくれたお二人とも、かわいらしかったです。
こんな身ではありますが、後輩のお二人が本当に立派な役者に成長されていて、帰り道で泣きそうでした。
茨城大学演劇研究会のHPはこちら → 茨城大学演劇研究会HP
演劇ユニット チーム無印
星新一のお話は、読んでいてこの後どうなるのかとワクワクするような気持ちが湧き上がってきます。
実力派な演者が読み上げる二編の物語。どちらもハッとするようなラストを飾る物語でした。
チーム無印さんの演劇(朗読)は恐らく初めて鑑賞させていただきましたが、圧倒的な声量と声圧を感じました。
一言目から、物語の雰囲気を伝え、観客を世界に取り込む表現の数々。
ダークファンタジーの暗さにも負けない、綺麗で澄んだ奥さんの声。
奥さんに安心感を与えるべく、絞り出された旦那さんの声。
朗読だけでこんなに表現が鮮やかなことがあるのかと驚嘆しました。
ぼっこちゃんの声も好きでした。
ぼっこちゃんの気をなんとか引こうとしている客も、演じ分けが素晴らしく。
「次に話しかけてくれる人を待っている」という幕引きの言葉も、部屋に声が響いて、余韻が心に滲みるようでした。
演劇ユニット チーム無印 さんのXアカウントはこちら → https://twitter.com/team_mujirushi
音響・照明について
声に邪魔にならない、ちょうどいい音響。
視界を刺激しない、穏やかな照明。
薄暗い雰囲気の中、声と想像に思考を寄せられる最高の空間でした。
椅子の設置や演者の動きも無駄がなく計画されていました。
バーだと聞いていましたが、雰囲気が良かったなぁ……!
あとがき!
まだ鑑賞されていない方のネタバレになってはいけないかなと、記事の公開が二日目になっております。
良い経験と感動を与えてくださった、今回公演の方々に、気持ちが伝われば幸いです。
朗読はただ文章を読んでいるだけではなく、そしてただ聞いているだけではありませんでした。
読手の考えが、演技という壁を取り払って聞こえてくるようでした。
演劇とはまた違った新しい世界だと経験いたしました。
個人的な願望としまして、文学作品が好きなので新美南吉や江戸川乱歩、宮沢賢治の作品が選ばれていたのは、センスがいい!!と大興奮。
二日目の朗読も聞きたかったですね……水戸住まいの苦学生なので、日立に宿泊できなかったことが悔やまれます。
いつかは「赤い鳥」に掲載された文学作品も、皆さんの朗読で聞いてみたいなぁと思いました。
北原白秋の詩歌が好きなんですよね……!
最近の絵本や児童文学ですと「きつねのでんわボックス」や「あんびるやすこ」の作品が好きなんです。
あれも、これもって、いろんな作品を読んでほしくて、感想欄には書けませんでした笑
場所を覚えましたので、また機会がありましたら見に行こうと思います!
素敵な公演をありがとうございました。
参加された方々の今後のご活躍をお祈りいたします。
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