「家を買う」って人生においてすごく大きな決断ですよね。
今回の演劇はそんな「家を買う」ことについてのお話。
今回は6年の時を経た再演とのこと!
あらすじ
「家を売りたい夫婦」と「家を買いたい夫婦」
二組の夫婦が織りなすPF流ワンシチュエーションコメディの決定版
6年の時を経て再演!
プロフェッショナルファウル Twitterより
比留間家の家を中古として購入する話をしに来た伊丹夫婦。
順調に進んでいるかに見えた話し合いは、多くの奇想天外な秘密を孕んでいた。
果たして、無事に「家」を買うことはできるのか?
それぞれの家族の愛のかたちを知ることが出来る、温かいファミリーコメディ。
プロフェッショナルファウル
プロフェッショナルファウルは茨城県水戸市を拠点に活動している劇団です。
私は今回初めて見に行きましたが、とっても面白かったです!!
身体全体を使った大きな演技、表情や動作などで客の空気を掴んでくれます。
「このいえいいいえいえいえいいえ」感想(以下ネタバレあり!)
ストーリーが進むにつれて剝がれていく表の顔。
それとともにキャラが人間らしさを持っていきました。
心配性の碧さん、借金を隠していた虹道さん、虹道に対する嫉妬を持っていた見栄っ張りな航太朗さん、人知れず子どもを失っていた七緒さん。
お互いに思うことがあって、お互いが言葉にしないものがありました。
Gの襲来や嵐、神様の祟りなど一夜で多くの波乱を乗り越えて、家族の形を取り戻していきます。
私の実家も戸建ての一軒家ですが、私が小さなころにつけた傷や弟が殴って空けた壁の穴、猫に引っ掛かれてボロボロになった壁紙……沢山のことを思い出してしまいました。
家族で暮らしていれば、家はどこもかしこもボロボロになっていく。
けれど付いた傷や直した跡は、家族だけの思い出になっていくのです。
あ~あ、実家に帰りたくなっちゃったな!!
登場人物/キャスト
*今回は7月2日10:00の回に参加させていただきましたので、いなだかんたさんが出演されていました。
比留間家 虹道さん
とても気持ちがいい、快活な演技をされる方でした!
言葉の兼ね合いの中に間髪入れずに挟まれるネタの数々。
しかも何気なく呟かれた言葉にさえ存在感があって、笑いをこらえるのが難しかったです。
七緒さんににじり寄るとき、本当に気持ち悪くて面白かったです(すみません、褒めています)
契約書を奪いためにインパクト回した瞬間、びっくりした笑
比留間家 碧さん
素敵な奥様。芯が強くて、はっきりしてらっしゃる方でした。
そしてかなり大胆な動きが多いです! 飛んだり跳ねたり追いかけまわしたり!
舞台上で一番動いてましたね。扉開けて雨風に晒されるとこもリアルでびっくりしました!
包丁持って脅したり、ハンマー持って脅したり、ゴキブリとファイトしていたり……あれ、もしかしてかなりお強い……??
包丁も本物でしたよね……? すごくハラハラしました!
比留間家 ミチタくん
ミチタくんだ!!! 大きい…な……!?
情報量が錯綜しました。出てきてすぐにインパクト強かったです。
見た瞬間から動きも台詞も際立っていて、目立っていてすごいです!
視線が一気に彼に集中していきましたね。目が離せなかったです。
虹道さんと一緒になって首をかしげているシーンが親子のようで、お二人とも可愛かったです。
伊丹家 航太朗さん
「とかして」のシーンで、まさかな? と思っていたら本当にパスタ掬うやつ出てきて笑っちゃいました。
髪を梳かしている時の航太朗さん、操られているみたいに笑っていて、とても恐ろしく、そして面白かったです。
土下座しようとしているシーンも身体全体が震えていて、すごいです。
私あんな動き出来ないです笑
しかも土下座じゃなくて、まさかの靴舐めでしたね笑
人を煽ったり、逆に自分が不利な立場になってしまった時に、動きがどんどん増えて面白くなりました。しかも動きのキレがいい。本当にキレッキレでしたね。
伊丹家 七緒さん
序盤から私がめちゃくちゃ好きな声の方だなぁと勝手に思っていました。
特に怒ったり感情が大きくなったときに、低くなる声がすごく好きでした。
舞台上で床を走るような声と言いますか、とにかく足裏から体を伝って耳に入ってくる感じ。
声のメリハリがあるから、女性らしい七緒さんのときと男前でイケメンな七緒さんといろんな一面が見られました!
キャラの中で一番カッコいいと言いますか、常識人枠で大変そうだなぁと。
七緒さんがいるからこそ、色々な人が弾け飛ぶようなネタを繰り出しても、彼女の台詞でストーリーに戻っていく。
とても素敵な方でした!
ところでバドミントンラケット折ったのはわざとですよね……?
神様(人形)
声可愛いですね! 子供っぽい声でしたがどなたが演じられていたんでしょう??
重なって聞こえると恐ろしい雰囲気がありました!
舞台
音響
無駄がない音響。一番初めの音楽から神様(人形)の声まで聞こえてくる音が自然で、耳に馴染みました。
キッチンでラケットを振っているシーンも、初めは本当にGを打ち落としているのかと思いました! あのシーンが本当に大好きです。
神様の声もキャラの台詞と馴染みが良くて! 「いただきます!」の声がちょうどよすぎてびっくりしちゃいました。
照明
今回の公演、暗転が殆ど無かったです。
だから劇から目を話したり集中が切れたりすることが無くて、あっと言う間に感じてしまいました。
暗転に近い嵐のシーンでも観客がぎりぎり役者を視認できる明るさでした。
すごく計算して動かされているなぁと感じてしまいました。
舞台
入った時に、舞台が扉側だとは思いませんでした。
ですが今回の劇は「家」が舞台ですから、段差によって舞台と客席が分けられてしまうよりも、没入感が感じられますね!
客席も後ろの方が一段上から見られますから、見えづらいということもなく。
また、稽古場「風」も扉側を使うと一軒家の一室のように見えますね!
まとめ
80分があっと言う間に感じられました。
沢山感想を書かせていただきましたが、本当に面白かった!
役者さんも舞台も、素晴らしかったです!
一大学生の感想なので拙いものばかりですがお許しください。
また見に行きます! ありがとうございました!
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