7月の詩

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暑い日が続いてますね、どうぞ熱中症にお気をつけください

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5月の詩

6月の詩

本文から抜粋

無題

良い師匠というものは教えよりも呪いを残すらしい
多くのことを教わりました
美しい世界について知りました
けれども私が思い出すのは
食べられるようになってしまった餡蜜の味
規則正しい時計の振り子
無駄遣いの面白さ
きっとずっと先も忘れない、忘れられない
今日の静かな青い月

無題

学はくの上に成り立つ
決して豊かな道のりではない
整えられたアスファルトをほじくり返しているような
楽はくの上に成り立つ
私の楽は誰かの苦によって
誰かの楽は私の苦によって
苦を弄するな、苦を厭うな

坂道の登りで立ち止まるな
また歩き出すのが辛くなる
上を見るのがくるしくなる
立ち止まるなら下り坂
そう信じて頂上を目指す
一歩一歩坂を登る

無題

白い紙の束がすき
今までの成果を積み重ねたようで
これから始まる過程を重ねたようで
どちらにもならない今を映す
積み重ねられた白い紙
重ねられているのに空っぽな
何を書くにも自由で
何を書くか決められていて
不自由な自由さがあるようで
白い紙の束がすき

無題

雑多に並んだバス乗り場で
私の一つ前の人がお先にどうぞと言った
言われたその人は手すり触れて足を入れた
私はどうして入れるのと怒りが湧いた
けれどもほんの数人でさえ
割り込ませる余裕のない私に一番
やるせなさを思った
これが親切

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