田山花袋記念文学館に行ってきました!✨

日々雑記

お疲れ様です、まだまだ暑い日が続きますね( *¯ㅿ¯*)フゥ

私は8月から9月の頭まで群馬で学芸員実習をしていました。
ブログの更新が途絶えてしまってすみません💦
学芸員実習も無事に終わりましたので、今日は群馬にいた間に見てきた「田山花袋記念文学館」の記録です!

前橋から約50km。往復100kmを一人で車運転はペーパードライバーにはドキドキしちゃいましたね笑舘林にあるいくつかの博物館を回ろうかなと思いつつ、運転に疲れてしまって断念。
駐車場から少し歩いただけでもかなり汗だくでした。

田山花袋記念文学館

田山花袋記念館は昭和62年に館林城本丸跡にできた記念館。
館林出身の作家・田山花袋について紹介しています。
花袋の奥さん・里さ夫人が大切に残していた手紙や原稿、愛用品が中心。
作品だけでなく田山花袋の人柄も知ることができ、作品がどのような背景を持って紡がれてきたのかを感じさせてくれる記念館です。
近くには花袋が子どもの頃に暮らした旧居や遊んだ城沼もあって、少年時代の姿を想像しながら歩けるのも魅力。

田山花袋に関しては過去に読書ノートの方で記事にしていたので、そこからそのまま持ち出します。
もしかしたら間違いがあるかもしれません。他力本願で申し訳ありませんが、訂正等ありましたらコメントいただけますと幸いです。

田山花袋

田山花袋を語る前に、少しだけ時代をさかのぼってみましょう。
1887年、二葉亭四迷により「浮雲」が刊行されました。この作品は日本で初めて「言文一致」を目指して書かれたものです。ところが初の試みに難航し「浮雲」は第三篇で終わってしまいました。

こののちに登場するのが、尾崎紅葉と森鴎外。どちらも田山花袋と関わりのある作家です。
森鴎外に関しては「恋する民俗学者」本編でも登場します。森鴎外の文体は雅文体とも呼ばれ、独自の形態を生み出しました。
もっとも有名な作品は「舞姫」。教科書で読んだ方も多いのではないかと思います。国や性差による恋愛観の違いを映し出した作品だと、私は記憶しています。

尾崎紅葉は硯友社を設立し、我楽多文庫を刊行しました。尾崎紅葉の名、影響力は凄まじく、もっとも有名な門下生として泉鏡花がいます。
1891年、田山花袋は尾崎紅葉を尋ね、小説家を志しました。

多くの作家の影響を受けつつも、その影響に完全には染まりきらず、新たな文学―日本の文化観で、日本人の心を表そうとする文学―を、田山花袋は模索していきます。その模索の苦悩が描かれているのが「恋する民俗学者」です。
田山花袋の代表作は「蒲団」。現代では日本自然主義文学の代表として称えられています。また日露戦争後に活躍していく私小説の祖であるとも考えられています。

自然主義文学

19世紀後半にフランスを中心に始まった文学運動を自然主義、もしくは自然派と呼びます。
エミール・ゾラが名付け、遺伝や進化論などの理論を文学に落とし込んだうえで物語として成立するように描いた作品のことを指します。自然の事実を観察し「真実」を描くために、あらゆる美化を否定しました。

日本の自然主義はフランス自然主義派の文学を取り入れつつも、別の方向に進みました。フランスの自然主義が誰がどの視点から見ても変わらない事実を描き出そうとしたのに対し、日本の自然主義は自分から見た事実を「客観的」に捉えられるように物語として描き出すようになりました。

その為海外文学には貧困が主流に描かれたのに対し、日本の文学では挫折や私的な経験が主として描かれていきます。

過去に漫画で読んだものがありますのでよかったら⬇

感想

上毛かるたの「ほ」は「誇る文豪 田山花袋」!
田山花袋って何がすごいの〜? と思いながら高校時代まで過ごしていましたが、調べれば調べるほど凄い人だなと思いました。
今の現代小説につながる表現の多くが、その根源がこの時代につながるんだな、と思うと展示される作品や愛用品の全てが親しみ深く思えてきます。

個人的にすごいなぁと思ったのは、旅先でも執筆や歌を詠むことがあったという事。
過去のブログを見てもらえればわかりますが、私はあまりマメな性格ではなので、花袋先生の文学に対する熱意と精査には脱帽してしまいます。
旅行記だから、小説だから、歌だからではなく、本当に文芸が好きな仕事だったんだろうなと。

展示のあらゆるところに描かれていたミニ先生も可愛らしかったです(*´`)b
Twitter(新X)にてアイコンになってますね!

個人的に印象深かったのは部屋の様子が再現されていた展示。

今とは違う部屋の作りに田山花袋先生が生きていた頃の雰囲気が感じられます。再現展示でしたが、穏やかな空気のある綺麗な和風部屋で、懐かしさも感じました( *´꒳`*)

現代の田山花袋先生をモチーフにしたゲーム、アニメキャラについても触れられていて面白かったですꉂꉂ(ᵔᗜᵔ*)

そうそう、私は9月6日に田山花袋記念文学館へ行ったのですが、悔しいことに1日ずれていたら展示解説会に参加出来たみたい……(。-ˇᾥˇ-。)
7日は群馬から水戸に帰らなければならなかったので悔しいです。
また行けた時は、解説会がある時に行きたいですね✨

最近更新が止まっちゃってますが、田山花袋の読書ノートもやりたいなと思ってます。

次はいつ群馬に帰れるかわからないので、財布にお金のある限り買ってきました。
「花袋の友達100人」で登場した小室翠雲は学芸員実習でもお世話になったな、と思いつつ意外な登場だったのでびっくり。
手前味噌ですが、実習では↓のようなことをしてました。
買ってきたものはこの後熟読するつもりです!

コメント

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