思い出と姉弟妹旅行~土屋文明記念文学館に行きました!!

日々雑記

最近、中学生の妹と一緒に文豪とアルケミストというゲームをやっています。
元々は妹に本を読む習慣がついてくれたらいいな、と思いゲームを勧めました。見事にハマってくれた妹から、土屋文明記念文学館に行ってみたい! と言われたので、弟も誘って観光です。

今回の記事は観光記録です。兄弟だけで行った小旅行というのは初めてだったので、記録もかねて。

土屋文明記念文学館

群馬県立土屋文明記念文学館
アララギ派の歌人として万葉集の研究者として、大きな業績を残した土屋文明。窓外に目をやれば、歌人の感性を育んだ原風景が広がります。展示では、100年にわたる文明の生涯を「ひとすじの道」としてたどり、その生涯と作品、関係の文学者などを時代を追っ...

土屋文明記念文学館の隣には古墳があります。実は高校時代に、文芸部の小旅行で訪れたことがありました。その時とは変わって、人が増え賑やかになっていました。
自分の故郷が数年見ないうちに変わっていくのは、うれしいような、寂しいような気持ちになりながら。

高校時代にはバスをやり繰りしてきたので、こちらの扉から入るのは初めて。
土屋文明の通常展示と谷崎潤一郎の企画展示があります。

展示の撮影は出来ないので、ぜひ訪れたことの無い方は見に行ってほしいです。
企画展では谷崎潤一郎の解説は勿論、文豪のパネル探しやクイズなんかもありました。

谷崎潤一郎展と文アルコラボ

私が大学に入学する前は反抗期だった弟も、今ではすっかり家族思いの優しい弟になりました。
弟はゲームや文豪には興味がなかったのですが、妹がクイズの景品が欲しいと言ったところ一緒に回ってくれていました。
妹は無事、二枚の栞の景品を貰っていました。

私も二枚貰いました!

文アルのゲームをしたことない方には申し訳ないですが、博物館内にあったキャラクターパネルの写真をこの後載せていきます。

私たちが入ってきた入り口近くにあったパネルです。妹はこのパネルを見てウキウキしてましたね。

受付、売店近くのパネルです。

こちら二枚は博物館の二階にありました。
妹は運動部で体力もあるので、二階に上がるなりこのパネルを見つけ、一階に小走りで降りてきて興奮気味で「お姉ちゃん! 上に居たよ!!!」と報告してくれました。
段数があるわけではないですが、私は殆ど運動していなかったので二階に上がるだけで息切れしてしまいます。
元気な妹が微笑ましかったです。

こちらは企画展の最期にあるパネル。このパネルのみ撮影OKでした。
これで全てのパネルを見つけたんじゃないでしょうか。

企画展の感想ですが、私は読んだことのある「細雪」「痴人の愛」を思い返しながら見ることができました。源氏物語はあさきゆめみしで読破しただけの私ですが、確かに細雪や痴人の愛に出てくる美しさに同するところがあり、それに気づかせてくれる展示でした。
前橋の詩人萩原朔太郎とのやり取りや自死する前の芥川龍之介との文学論争もまとめられています。
正直、無頼派以外の作品にはまだ手が付けられていない私。「文芸的な、余りに文芸的な」は読んだことがあるのですが、どんな論争があったのか全貌は理解できずにいました。
しかし展示では作品中の最も主張的な文章を取り上げて、芥川龍之介の主張の変遷と、谷崎潤一郎の主張の寛容さとをわかりやすく示してくれています。
論争は芥川龍之介の死によって中止となってしまい、それに対する谷崎潤一郎の嘆きまで解説されているので、当時の論争の白熱ぶりと落胆とがよくわかる気がしました。

土屋文明展示と三十六歌人フィギュア

通常展示の方は、まだゲームに出てこない人ということもあって、妹には少しわからない部分も多かったみたい。展示を見ながら行ったり来たりしていました。
北原白秋や島崎藤村、伊藤左千夫など、ゲームを通して知っている人と土屋文明との繋がりがあることで、土屋文明の軌跡を理解できたようです。
いつかゲームにも出てくるかもしれないから、今のうちにちゃんと知っておこうかな、なんて零してました。
帰りがけに「谷崎潤一郎の『痴人の愛』を読んでみたいから貸してほしい」といわれてうれしかったですね(ただ中学生に読ませても大丈夫かなあと少し面白くなってきました。)

通常展示の方に三十六歌人(現代バージョン)のフィギュア作品があります。
三十六歌人の代表歌をもとに歌人と情景とが作られているフィギュアです。
下のリンクが詳細になっていますのでご覧ください。そしてぜひ現地で見に行ってほしいですね。

群馬県立土屋文明記念文学館 -三十六歌人ってだれ?
群馬県立土屋文明記念文学館の常設展示室中央「短歌の世界」コーナーで、フィギュアのような人形と短歌で紹介している「三十六歌人(さんじゅうろっかじん)」は、開館時に当館が小・中学校、高校の教科書をベースにして独自に選んだものです。

弟はこっちの展示の方が楽しかったようです。
和泉式部のフィギュアを見ながら「これはラスボス感がある」「この人単体で力があって強いタイプ」とか言ってましたね。
ちなみに与謝野晶子は「ステージの特殊効果で攻撃してきそう」、会津八一は「振り向いた瞬間に『それではゲームを始めましょう』って言ってきそう」、山部赤人は「チュートリアルでゲームが始まる一番最初」なんだとか。
弟は近代文学や古典には学校知識のみ持っているので、こういう視点で展示を見るのは、私にとっては新感覚ですね。面白い。

私はフィギュアの写真だけ見ながら、これはあの歌かな? この歌かな? と想像していました。
歌の情景がしっかり現れているので、当たっているとうれしい気持ちになります。

弟がこっそり撮っていた写真です。帰り道に古墳と私と妹を撮ってくれました。

余談 ~高崎女子高校文芸部の小旅行~

完全な余談ですが、むかし、新入生歓迎会用に部活紹介動画を作ったことがありました。
私のいた時代の文芸部は「高崎市内の観光地に訪れてそこから着想を経て作品を作ろう」という企画が持ち上がったんです。
残念ながら、二回だけ行われた小旅行。コロナによって高校に通うことができなくなってしまったので、きっともう小旅行企画もなくなってしまったかもしれません。

私が新入生歓迎会用に作った動画データが残っていたのでそのまま載せてみます。
初めて動画を作ったので稚拙な部分がありますがご了承ください。
また、部員の顔写真を使用していたこともあり、小旅行以外の紹介部分は全部カットしています。途中で動画が途切れていますが、そういった理由からです。申し訳ありません。

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