以前どちらかの記事で書きましたが、実は私は群馬県出身です。
群馬にいたころは赤城山のふもとから高崎まで自転車と電車を駆使して通学していました。
先日何気なく地図アプリを開いてみていると、前橋文学館の前にかかる橋の名前が「朔太郎橋」であることを知りました。群馬にいる間通学で使っていた橋だったのでびっくり。
今でこそ近代文学をそれなりに読んでいる私ですが、群馬にいたころは萩原朔太郎が身近過ぎて、全く気にも留めていませんでした。
しかし前橋出身であるからこそ、萩原朔太郎についてよく知っている、と誇らしく言いたいものです。
ということで、家族に車を借りて前橋文学館へ行ってきました。
前橋文学館の入り口です。朝早くに来たので、まだ開館してません(時間を間違えました)
横断歩道を渡ると朔太郎橋、朔太郎像などがあります。
朔太郎橋を渡った先には、萩原朔太郎生家一部が移されています。こちらも開館時間が前橋文学館と同じでした。
生家隣が小休憩スペースになっています。
私が前橋にいたころ、この橋を使っていたころには生家はなかった気がするんですよね……と思って調べてみたら2017年に今の場所に移動したそう。
私が茨城に来たのが2021年なので見ていたはずですよね……気が付かなかったみたいです。
萩原朔太郎はマンドリンにも親しんでいたそう。そう言えば母校にマンドリン部が存在していたなと思い返しました。
萩原朔太郎像。一人旅で朝早過ぎたために通行人もいなかったので一緒に撮影はできませんでした。悔しい。
本来は像の隣に立って写真撮影ができるようになっています。
朔太郎橋には萩原朔太郎について、前橋を訪れた詩人たちについての記載があります。
「あめあめふれふれ母さんが~♪」や「ゆりかごのうたをカナリヤが歌うよ ねんねこねんねこねんねこよ♪」といった日本の代表的童謡にも親しまれている日本の国民詩人北原白秋。
「故郷は遠きにありて思うもの」の書き出しが有名な小景異情を描き出した室生犀星。彼は後年、小説家としても有名になりました。
「蛙の詩人」としても親しまれ、日本中を放浪して詩作をした草野心平。
彼らの萩原朔太郎との交流や前橋での過ごし方などが解説されていました。
文学館の周辺には朔太郎橋だけではなく、多くの見どころがあります。
少し歩くと見えてくるのは詩に囲まれた川沿歩道。
レンガやモニュメントにも詩が歌われています。
萩原朔太郎の「竹」がレンガに彫られています。
萩原朔太郎だけでなく、朔太郎賞受賞作品も読むことができました。
ここで前橋文学館が開館したので、一度散策を辞めて入館しました。
入館後、階段を上った先に展示室があります。
階段の途中にも詩が何作か飾られています。
萩原朔太郎についての展示は写真OKだったのですが、展示物全体をとるように、との指示がありましたので、写真が多くないです。
かなり撮影に関しては厳しめなので、しっかりルールを守りましょう。
さて、私が最も気に入っている写真です。
私が萩原朔太郎の詩の中で最も好きなものが「利根川のほとり」です。↓から読むことができますので、ぜひ。
「利根川のほとり」が掲載されているのが見えるでしょうか。
少し暗い印象のある詩ですが、生きていく苦しさや迷いに身を寄せるような、共感できる作品です。
至る所に朔太郎の詩が見えます。↑の写真は二階から撮影しました。
さあ、全部見たから帰ろう、と階段を下りていくと見える作品です。
館内にはエレベーターも設置されていますが、階段だからこそ見える景色もあるので、ぜひゆっくりと漏れなく回ってほしいです。
最後は物販。購入したものは萩原朔太郎のまだ持っていない本です。
萩原朔太郎詩集 (岩波文庫 緑62-1) [ 萩原 朔太郎 ]
価格:1,045円(税込、送料無料) (2024/9/14時点)
萩原朔太郎詩集はもともと持っていたので宣伝です。
他の書籍についても、もちろんネットで購入できますが、ぜひ文学館に訪れて購入してほしいです。
前橋文学館周辺も含めて「詩の街」が体感できる素敵な故郷になっていました。また群馬に帰る時に訪れてみようと思います。
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