ウイスキーがのみたい!! 勉強記録~スコッチウイスキー ハイランド篇2~

日々雑記

ハイランドの蒸留所

https://d-maps.com/carte.php?num_car=18251&lang=ja より引用

クライヌリッシュ蒸留所

インバネスから約90㎞北にあるブローラの町にクライヌリッシュ蒸留所が存在する。
スタッフォード伯爵(のちのサザーランド公爵)が余剰大麦の大量消費のために1819年に蒸留所を設立した。密造酒対策としての意味もあったとか。サザーランド氏族がヤマネコを家紋としていたため、ボトルにはヤマネコが記されている。21世紀の現在でも北ハイランドの山中にはヤマネコが生息しているという。
クライヌリッシュはゲール語で「金色の湿地」という意味をもつとされるが定かではないそう。
仕込水にクラインミルトン川の水を使用している。

1967年に新しい蒸留所が隣に建設されると、新しい方がクライヌリッシュを名乗ることとなった。
古い蒸留所は「ブローラ」と名乗っていたが1983年に生産が停止となり、2021年(38年後)に復活している。
その為現在は新しい蒸留所で作られたものがクライヌリッシュとして出回っている。
「ブローラ」とはヴァイキングの言葉で「橋のある川」という意味をもつ。

ポットスチルはバルジ型。
初留と再留合わせて6基で稼働しており、年間生産能力は480万L。うち95%はブレンド用に使用され、ジョニーウォーカーなどの重要原酒となっている。

参考

クライヌリッシュの過去と現在【前半/全2回】 | WHISKY Magazine Japan http://whiskymag.jp?p=32749

クライヌリッシュの過去と現在【後半/全2回】 | WHISKY Magazine Japan http://whiskymag.jp?p=32750


トマーティン蒸留所

インバネスから南に24㎞下ったトマーティン村の外れにある蒸留所。
1897年に創業し、1960年から1970年代にかけて増改築が繰り返された。
トマーティンはゲール語で「ネズの木の茂る丘」という意味がある。
蒸留所の近くには1746年カローデンの戦いゆかりの「別れの丘」が存在し、仕込水もカローデンの戦いと関係のある「オルタ・ナ・フリス=自由の小川」から使用している。

1897年に2基だったポットスチルは1970年代には23基まで増設された。
これは1970年当時、スコットランド最大級のポットスチル数で最盛期の年間生産量は1200万Lに達していた。
1980年代の不況で倒産すると、日本の企業が共同出資して買収。トマーティン蒸留所が日本の企業が所有する最初の蒸留所となった。

トマーティン12年はバーボン樽、リフィルのホグスヘッド、シェリー樽で熟成したものをヴァッティングし、約8カ月シェリー樽で後熟させたものである。
*ホグスヘッドとはバーボンバレルを解体し、側板を増やして切りそろえ、胴回りを大きくした樽の事。かつては ox-head (牛の頭)と呼ばれていたが、現在は豚1頭の重さからきている。

参考

トマーチン - The Single Malt Shop
トマーティンの主力製品は、年齢表記なしでリリースされるレガシー、12年、14年、18年、30年、36年物のシングルモルトとカスクストレングスで構成されています。
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プルト二ー蒸留所

1826年にジェームズ・ヘンダーソンが創業し、1世紀以上その一族が経営していた。
1955年にハイラムウォーカーの所有になり、1995年にインバーハウス社に売却された。

ブリテン島の北端の町ウィックはヨーロッパ最大のニシン港としてかつては栄えていた。その為オールドプルトニーは「海のモルト(マリタイムモルト)」と称される。
蒸留所のあるプルトニータウンは19世紀初頭に港を見下ろすために高台に作られた漁村。19世紀に国会議員のウィリアム・プルトニーが牽引して計画的につくられた。プルトニー蒸留所の温排水などを利用した暖房用スチームや廃材を使用した発電設備による電力を村に供給している。

仕込水にはヤーロー湖の水が使用されている。
ポットスチルは初留釜にひょうたん型が使用されている。ポットスチルの上部はスワンネックではなくT字シェイプをしていることも特徴である。
蒸留所建設の際に納品されたスチルが天井より高く、やむを得ず、ネックを途中で切り、ラインアームを繋げている。このポットスチルがオールドプルトニーの奇形ボトルのモチーフともなっている。

かつてはバランタインの主要原酒でシングルモルトの生産はされていなかったが、現在ではシングルモルトとしても販売がされている。

参考

プルトニー蒸溜所からの贈り物 | WHISKY Magazine Japan http://whiskymag.jp?p=36190


グレンドロナック蒸留所

ハントリー郊外にあるハイランドとスペイサイドの境界線上に位置した蒸留所で、1826年に地主の息子ジェームズ・アラデスによって建設された。
グレンドロナックはゲール語で「ブラックベリーの谷」という意味をもつ。
建設後すぐに地元の有力貴族であった第5代ゴードン公の愛飲するウイスキーになった。しかし1837年に火災によって焼失。再建されるも、人手に渡ってしまい、1960年にウィリアム・ティーチャーズ&サンズ社が買収した。2005年にアライド社からペリノカール社に移ったが、2008年にベンリアックディスティラリー社が買収している。ティーチャーズの原酒として使用されている。

ポットスチルは初留2基、再留2基の計4基で運営されており、ウォッシュバックには時代を先取りした環境配慮システムである二酸化炭素回収装置がついている。
近年生産されるシングルモルトは全てシェリー樽熟成で、12年は2種類のシェリー樽を使っていることが特徴である。

参考

グレンドロナック - The Single Malt Shop
GlenDronach の中心となる品種は、Hielan 8 年、12 年、Revival 15 年、Allardice 18 年、および Parliament 21 年で構成されています。

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