6月8日、久しぶりの陶芸美術館。今回で二回目の観覧でした!
お目当ては企画展ティーカップ・メリーゴーランド展。マイセンやロイヤルドルトン、ミントンやアラビアなどの西洋各国ブランド食器が展示されています。
6月22日までとの事。記事にするのが毎度遅いのであと一週間ですが是非訪れてみてください!
ティーカップ・メリーゴーランド展の詳細は⬇

茨城県立陶芸美術館
「伝統工芸と新しい造形美術」を テーマとした笠間芸術の森公園内にある県立美術館です。
日本の近現代陶芸界の変遷を数多くの作品と共に伝えてくれます。
陶芸美術館の詳細は⬇

訪れた日はなんと生憎の曇り空。今にも泣き出しそうな天気でしたが、日曜日ともあってお客さんは沢山いました。
上の写真に見える階段を上ると賑やかな子供たちの声が聞こえてきます。
前回の陶芸美術館感想記事はこちら⬇

ティーカップ・メリーゴーランド展
こちらの美術館は大学生も一般での入場です。けれども1000円以下で企画展、常設展全て観覧できるのでとてもお得。
マイセン等の本物の食器はコレクターに見せてもらうから、購入するかしか見る方法はありませんから、1000円で本物を見られるのは素晴らしい体験です。

さて、入場しまして、まずはマイセンの壺がお出迎え。見てください、この実用性より芸術性に極振りしたツボを!
上に乗っている聖女は勿論、花や鳥、葉に至るまで全て陶磁器で作られています。どのカップやポット、お皿を見てもマイセンは芸術作品と言われた方が納得してしまいます。
この他にもマイセンはティーカップやポットを展示。一面にユキヤナギが敷き詰められたようなカップ。女性の衣服や髪の毛にさえ躍動感がある置物、鳥の羽毛のざわめきを感じるティーポット。
ずっと眺めていられる作品ばかり。それもそのはずで、西洋の王侯貴族はきっとティータイムにこれを眺めてお茶の香りを楽しんでいたのでしょう。

上の写真は今回企画展で私が最も好きだと思った時計。
白いヤギに青い時版が映えますよね。影の落ちたところも青く染っているようで作品に深みが出ています。ヤギの足の太さから筋肉のたくましさを感じることもできます。まるでヤギが生きているかのように白で表現されている肉体美。
青が綺麗な食器はアラビアの物でもありましたが、この白色との調和を考えるとこちらの方が好きでした。食器や時計なので、どうしても飾ることよりも使うことを考えてしまうんですよね。
アラビアの食器は本当にうつくしく飾る上では青い方が綺麗です。ただ私が使うことを考えた時に紅茶を注いだ時に真っ黒になって折角の美しい模様や色味が無くなってしまうなと感じました(お前が使えるほど安いもんじゃない、というツッコミは置いておいて)
ヤギの時計は青い時版がすぐに目につきます。また白い陶器なので暗闇でも目立つだろうなぁと感じました。
ドイツだけでなく、英国、イタリア、ドイツ、オランダなどなど、国ごとに食器デザインや芸術性の進化がまとめられていました。今はなきソビエト連邦の食器があったのにはびっくりしましたね。
同伴者の方がつくば万博を見た時に、同じ食器をソビエト連邦のブースで見たとお話してくれました。白基調にオレンジと黒の幾何学模様が入った実用的な食器です。
時には実用性より芸術性を選んだり、芸術性を削ぎ落としてより使いやすさを極めたり。そのどちらもを繰り返しながら、ブランド食器は今の形まで続いてきたんだと分かります。
まとめ

最後に展示の外で見られる各窯事の活動年と活動場所のまとめです。
1700年って私たち日本人は江戸時代ですね。フェ〜。
江戸時代から先述のような陶芸品があったと考えると西洋って凄いなと思い知らされますね。異国の地の文化はいつまでも日本人のこころを惹き付けられてしまいます。
ところで粘土をいじるとストレス発散になるそうです。中学時代、受験のストレスから紙粘土で薔薇を作っていたことがありました。でも当時私が作っていたものよりもずっと細かく、瑞々しく、生きていると錯覚してしまうような作品には驚きました。
しかも私がいじっていたのは紙粘土。放っておけば勝手に固くなりますが、マイセンやロイヤルドルトンなどは窯で焼き上げるという工程が残っているんですね。
今回は食器の形に注目して観覧しましたが、色つけについても天才的な作品ばかりでした。また企画展がありましたら、ゆっくり見に行きたいです。
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